ChatGPTに課金しない方がいい、たったひとつの理由
※これは私個人の、極めて主観的な話です。
最近よく目にする言葉があります。
「これからはAIの時代」「AIでかんたん副業!」
そんなフレーズに煽られることもしばしば。
もちろん、GeminiやClaude、Copilot、Grok……
どれも高性能だと思います。
けれど今回は、それらを比較して優劣を語る話ではありません。
むしろ――すべてに共通する“ある危うさ”についてのお話です。
私はChatGPTに課金しました。
だから今回は、ChatGPTを題材に、その本質を掘り下げていきます。
ChatGPTは「終わらない」
私がChatGPTで何をしていたかというと、物語づくり。
いわば、“対話型の創作遊び”です。
キャラクター設定を用意し、舞台や背景をざっくり決めて、
そこに会話を投げていく。すると物語が雪玉式に転がり始めるんです。
ChatGPTは、なかなか上手に話を広げてくれます。
……が、時には「いや、そうじゃないんだけど?」というズレも起きる。
たとえば、匿名コミュニティで性別を伏せた女性キャラが登場する設定なのに、
いきなり「私は女です」と告白させるような、シナリオブレイカーっぷりを発揮することも。
そういうときは、何度もプロンプトを修正して方向性を調整します。
「このキャラは性別を明かしません」と、丁寧に繰り返し伝える。
――でも、不思議なもので、この“微調整のやり取り”が妙に楽しい。
ちょっとした試行錯誤の末に、自分の理想の展開にたどり着いたときの達成感。
ChatGPTが放った意外なセリフに触発されて、「なるほどそうきましたか」と感心し
触発されて新たなアイデアが生まれることもあります。
壁打ち相手としてのAI
ときに物語の展開に詰まることもあります。
安易な展開には簡単に誘導できるけど面白くない。
そんなとき、ChatGPTに「展開候補を5つ出して」と頼む。
けれど、どれもなんだかしっくりこない。
「なぜ物足りないんだろう?」と考えているうちに気づくんです。
“現実的に起こりそうなこと”にしか感情移入できないということに。
“いまの自分の生活圏で起こり得るリアリティ”を求めていた。
でも、そこに気づけたのは、ChatGPTとやり取りしたからこそ。
AIが出してくる答えが微妙だからこそ、
自分の内側を掘り下げていくことになる。
結局、たどり着くのは「納得して出した自分の答え」。
だから私はChatGPTを、「最高の壁打ち相手」として気に入っています。
けれど「終わらない」が、止まらない
物語を紡いでいるうちに、時間の感覚が消えていく。
まるで永遠に分岐していくADVゲームをプレイしているような感覚。
ふと気づくんです。
ソシャゲにスタミナ制があるのって、
課金させるためだけじゃなくて、ハマりすぎから人間を守るためなんだな、と。
ChatGPTの無料プランにも、制限があります。
会話数や処理速度などの“ストッパー”があるから、強制的に休憩が入る。
でも、有料プランは違う。
制限がゆるくなり、まるで“無限スタミナ状態”。
私は画像生成もGPTsも使っていません。
テキストのやり取りだけなら、制限にかかることもなかった。
つまり――ずっと続けられてしまうのです。
睡眠時間が3時間未満になった日
気づけば、ChatGPTに夢中になりすぎて、
睡眠時間が3時間を切っていた日が何度かありました。
翌日反省してちゃんと眠っても、また次の日には繰り返す。
なぜか?
答えはシンプル。
頭が止まらないから。
ゲームや漫画なら、途中で眠気に負けて落ちることもあります。
でも、物語を“自分で作っている”と、そうはいきません。
このキャラをどう動かすか。
次の展開はどうするか。
ChatGPTにどう説明するか。
脳がフル回転しているから、眠れない。
リミッターなき道具には、自制心が必要
唯一の“ストッパー”は、チャット上限。
スレッドが長くなると、新しいスレッドに移行せざるを得なくなる。
そのとき、前回の会話をコピペして、プロンプトを用意して――
眠い頭でその作業をするのは、なかなかしんどい。
「今日はもうここまでにしよう」
そう思ってようやく眠りにつける。(それでも3時間未満)
終わらないチャット、終わらない物語。
だから、2回目の睡眠3時間未満を体験したとき、心底こう思いました。
これは、自制心がないと危ない。
結論:ハマりやすい人は、課金しない方がいいかも
けれど、だからこそ“深くハマる人”には危うい。
誰かに止められるようなものじゃない。
自分でも「やばい」と思いながら、止まらない。
特に、物語を作るのが好きな人。
発想を広げて掘り下げていくのが好きな人。
そして、誰かとの“対話”で自分を見つけたい人。
自分は物語を一緒に作ったり、対話で思想を深めるのが面白かったけど
ChatGPTを友達や恋人として楽しむのも
終わらない対話に沼る人いそう。
そんな人ほど、ChatGPTは最高の相棒になります。
けれど、終わらない楽しさが、生活を侵食することもある。
だから私は、こう言いたいのです。
ChatGPTに課金しない方がいい、たったひとつの理由。
それは――自制心がなければ、あなたの時間も眠りも、溶けてしまうから。
📌 お金を払って得られるのは性能だけじゃない。
時間を差し出す覚悟も、一緒に求められます。
