那賀町山のおもちゃ美術館を出たあと、すぐ隣にある相生森林美術館にも立ち寄りました。
【この記事はこんな人向け】
・相生森林美術館の通常展示で何が見られるか知りたい人
・見学にかかる時間や、一人で訪れたときの雰囲気を知りたい人
・那賀町山のおもちゃ美術館と合わせて回ろうか考えている人

訪れたのは2026年7月9日の平日、14時50分ごろ。一人での訪問です。
この日は企画展ではなく、入口に「当美術館所蔵による 木の彫刻 木版画展」と案内されていました。
この記事では、その通常展示を実際に見たときの様子を中心に紹介します。

実際に館内にいたのは、受付や展示鑑賞、帰りのスタンプ受け取りなどまで含めて約10分。
施設関係者以外の来館者とは一度も会わず、静かな館内を一人で見て回りました。
那賀町山のおもちゃ美術館からすぐ|通常330円、今回は160円で入館
相生森林美術館と那賀町山のおもちゃ美術館は駐車場を共用しています。
今回は建物に近いP1を利用しました。現地の案内ではP1が31台、P2が18台、P4が17台。
P1から森林美術館までは歩いてすぐで、おもちゃ美術館も目の前にあります。


森林美術館へ入る前、まず目に入ったのが屋外に立つ《森サキモリ》でした。
最初は石だけでできたオブジェかと思ったのですが、あとから資料を見ると木も使われている作品。
館内へ入る前から、すでに「木」を扱う美術館らしい作品が置かれています。

入口に大きな段差はありませんでした。
駐車場と施設側との境には段差があるものの、少し回り込めば段差を避けて歩ける場所もあります。
館内に入ると、受付前にポストカードなどを並べたミュージアムショップがあり、その奥が受付です。

通常入館料は一般330円でしたが、今回は直前に利用した那賀町山のおもちゃ美術館の入館券を提示しました。
両館には連携割引があり、森林美術館は160円になりました。
このとき、受付の方が入館券の日付を見て、実際に利用した7月9日ではなく7月8日になっていることに気づきました。
「向こうが間違えたんですね」と、そのまま160円で対応してもらえました。


受付ではパンフレットなどと一緒に、展示室内は撮影禁止、作品には触れないよう書かれた注意書きも受け取りました。

通常展示を一人で見学|木彫と木版画の中で《’92無題》に足が止まる
展示室への扉を開けて、最初に見たのは通路から一番近い峯田敏郎の作品がまとまった部屋でした。
《謳う女》《記念撮影》《城跡・高床山の鳥坂城》などが展示されています。
部屋を出て通路を進むと、館内でも特に広く感じたT字状の空間へ出ます。

大きく曲がった杉の《’92無題》
ここで強く印象に残ったのが、ふじい忠一の《’92無題》です。
大きな杉の幹が、蹄鉄のようにぐっと曲がっています。
見た瞬間に気になったのは、作品の意味よりも先に「こんな大木、どうやって曲げたんだろう」ということでした。
パンフレットには作品名などが載っており、館内にはさらに詳しい壁面説明もあります。
それでも目の前にある太い木が大きく曲がった姿は強烈で、理屈より先にその形そのものへ目が行きました。
《’92無題》のある場所は閉じた小部屋ではなく、通路が大きく広がったような空間です。大きなガラス窓から外も見え、窓のないほかの展示室とは少し違った雰囲気があります。
木版画の展示室には中央にソファ
《’92無題》を見たあと、T字の左側にある木版画の展示室へ入りました。
木版画そのもの以上に覚えているのが、部屋の中央にあったソファです。立ったまま順番に見るだけでなく、座ってゆっくり鑑賞することもできます。
部屋を出れば、残るのは奥の展示室です。
そこへ続く通路には、鳥や鶏をモチーフにした木彫がところどころに置かれていました。
《家族の肖像》を後ろから見る|立体作品を周囲から鑑賞
奥の大きな三角形部分の展示室には、人をモチーフにした木彫が多く展示されていました。
その中で覚えているのが、鈴木実の《家族の肖像》です。
一家が並ぶ姿を木彫にした作品で、現地では等身大に近い存在感がありました。
見ていて気になったのが、後ろにいる子どもの脚です。
木材の柱らしさが残って見えたので、「ここは後ろ側だから簡略化しているのかな」と思い
作品の裏へ回ってみました。
実際に見てみると、その部分以外は後ろ側もしっかり形になっています。
この部屋では作品の周囲に柵や床の規制線がなく、ケース越しでもありません。
注意書きのとおり作品には触れませんが、前だけでなく横や後ろへ回り込み、立体作品として見ることができました。
ほかにも、座位前屈をしているように身体を大きく曲げた人物像や
四本の脚に人間の上半身が付いたケンタウロスを思わせる像などがあり、同じ人物木彫でも形はさまざまです。
平日午後は静か|約10分でも急がず一通り回れた
この日は14時50分ごろに入ってから退館するまで、施設関係者以外とは一度も会いませんでした。
館内は暑くも寒くもなく、外の音もほとんど聞こえません。
作品を見ながら一人で歩く、美術館らしい静かな時間でした。
そして15時を少し過ぎたころには退館しています。
受付でのやり取りから展示鑑賞、帰りに《’92無題》でもう一度立ち止まり、
スマート回廊のカードやスタンプラリーのスタンプを受け取るところまで含めて、館内にいたのは約10分。
特に急いだ感覚はなく、時間がなくて飛ばした展示もありません。
もちろん一作品ずつ長く鑑賞すれば滞在時間は伸びますが…
今回の通常展示については、短時間でも一通り見て回れる規模でした。
短時間で回れる規模|退館後は庭園へ
相生森林美術館は、今回の通常展示を見る限り、何時間もかけなければ回れないような規模ではありませんでした。
そのため、隣のおもちゃ美術館と合わせてもう一館見ていったりする使い方はしやすいと思います。
反対に、多くの作品を何時間もかけて鑑賞したい人には、小さく感じるでしょう。
退館後は、入口前の庭園も軽く歩きました。

庭園にはコブシモドキの木と案内板があります。
パンフレットには花が咲いた姿も掲載されていましたが、7月9日は花の時期ではありませんでした。

パンフレットにはハンカチノキも紹介されています。
こちらは森林美術館前の庭園ではなく、隣のおもちゃ美術館側。
おもちゃ美術館の入口から見れば建物の奥、駐車場から見れば入口寄りにありました。
こちらは車へ戻る途中にそのまま見ていくと良いと思います。

庭園周辺にはベンチもありますが、夏の日なたは休憩場所としては暑めです。
コブシモドキの近くには木陰になるベンチもありました。
森林美術館は10分ほどの滞在でしたが
それでも、短かったから何も残らなかったわけではありません。
帰り道でわざわざもう一度《’92無題》の前に立ったことを考えると、
少なくとも私にとっては、あの曲がった大木を見るだけでも記憶に残る展示でした。
